職場の教養|積土成山
積土成山
積土成山(せきどせいざん)とは、「少しの土も積めば山になる」ことから、小さな努も積み重ねれば大きな成果を生むという意味の四字熟語です。
Yさんの職場では、朝礼の後に、五分程度オフィス内の清掃をしています。
複数の雑巾やカーペットクリーナー、掃除機があり、各々が自分のデスク周りや共有スペースを綺麗にするのです。
結果として日常的な整理整頓の意識も向上し、おかげでYさんの職場は常に綺麗な状態が保たれています。
時間にすれば五分程度の短いものでも、毎日継続して積み重ねていると大きな変化につながるのです。
一挙には成し得ないことや解決できない事柄も、今できる小さな取り組みを続けていけば、状況が大きく変わることもあります。
目標達成や問題解決に向けては、長期的な視点を含んだ具体的な行動目標を定めたいものです。
清々しいスタートと綺麗な職場で働ける喜びを実感するYさんにとって、朝の清掃時間は、今やなくてはならないものになっています。
今日の心がけ◆継続する行動目標を決めましょう
職場の教養 2025年3月号
感想例①
正直、五分の掃除なんて大したことはないと思ってしまいがちですが、それが毎日続くと職場の環境が大きく変わるというのは納得です。
実際、Yさんの職場のように整理整頓が習慣化していると、仕事の効率も上がるし、余計なストレスも減るはずです。
自分の経験を振り返ると、「短時間でも継続すれば変わる」ということを実感したのは、学生時代のテスト勉強でした。
直前に一夜漬けで詰め込むよりも、毎日少しずつ勉強したほうが、結果的に良い点が取れた気がします。
でも、社会人になるとつい「時間がない」と言い訳して、小さな努力を後回しにしがちです。
まずは自分のデスクの整理や、仕事の終わりにメールを整理するなど、小さな習慣を意識的に続けてみようと思います。
感想例②
「積土成山」は素晴らしい考え方ですが、現実には「積み重ねても報われないこと」もあるのでは? と思いました。
たとえば、職場の掃除を毎日五分続ければ、確かに環境は綺麗になります。
でも、もし職場の雰囲気が悪いとか、仕事のシステムが非効率だったら、どれだけ掃除をしても根本的な問題は解決しませんよね。
また、「小さな努力を続けること」は大切ですが、それが本当に目標につながっているのか、途中で見直すことも必要ではないでしょうか。
努力することが目的になってしまうと、ただ続けるだけになってしまい、本来の目的を見失ってしまうこともあるからです。
とはいえ、何もしないよりは、小さなことから始めたほうが良いのも確かです。
私自身も、「やみくもに頑張る」のではなく、「本当に意味のある積み重ね」を意識していきたいと思いました。
まずは「自分が続けられる五分習慣」を探してみようと思います。
感想例③
この話を読んで、掃除というよりも「習慣をどう定着させるか?」ということを考えました。
五分の掃除が定着したのは、「みんなでやるから続けやすい」「結果が目に見えるから達成感がある」という要素が大きい気がします。
これは、ほかの習慣づくりにも応用できるのではないか? と思いました。
たとえば、私は読書を習慣にしたいと思っているのですが、一人だとなかなか続きません。
でも、「一日五分だけ読む」と決めたり、誰かと「読んだ本を共有する場」を作ったりすれば、続けやすくなるかもしれないと思いました。
私もこの考え方を取り入れて、まずは「五分だけでも読む」を習慣にしてみようと思います。