職場の教養|かまくらの歴史
かまくらの歴史
一年で最も寒い時期を迎えています。
この時期の風物詩として雪で作られた「かまくら」を思い浮かべる人も多いでしょう。
秋田県横手市では、毎年二月中旬に「横手の雪まつり」が開催されます。
水神様(すいじんさま)をまつる小正月行事で、約四五〇年の歴史があるといわれています。
期間中は、かまくらの中に子供たちが入り、「はいってたんせ(かまくらに入ってください)」「おがんでたんせ(水神様をおがんでください)」と言いながら、甘酒をふるまってくれます。
本来、かまくらは外から見るものではなく、中に入って正面に祀られた水神様に家内安全(かないあんぜん)や商売繁盛(しょうばいはんじょう)を祈るものでした。
しかし、温暖化の影響や、そもそも雪が降らない地方もあり、かまくらを見たことがないという人もいるでしょう。
今年の冬は、かまくらをはじめ、冬ならではの光景を見るために各地へ足を運んでみてはいかがでしょうか
寒さ厳しい中に、心温まる瞬間が明日への力になってくれるはずです。
今日の心がけ◆冬の風物詩を味わいましょう
職場の教養 2025年2月号
感想例①
日本の伝統行事の幅広さを実感させられる内容でした。
特に、子供たちが来訪者を温かく迎え入れる姿を想像すると、心が和みます。
「はいってたんせ」という方言での呼びかけには、その土地ならではの魅力が詰まっていると感じました。
450年もの歴史ある伝統が、今なお地域の人々の手によって大切に受け継がれていることに感動します。
八百万の神々を敬う日本文化が、今でも生きているんだなって思います。
寒い季節だからこそ生まれる人々の温かな交流や、神様への祈りの文化は、現代社会でも変わらぬ価値があると思います。
私も機会があれば、ぜひ横手のかまくらを訪れて、甘酒をいただきながら地域の方々と触れ合ってみたいです。
感想例②
正直、ちょっと切ない気持ちになっちゃいました。
このところ暖かいので、温暖化を実感してしまい、こんな素敵な冬の風物詩が消えちゃうかもってふと思いました。
都会育ちの私には、かまくらってなんだか遠い存在で、テレビの中の世界って感じなんです。
最近では観光客やインバウンド向けのイベント化が進んでいて、本来の意味が薄れちゃってる感じもしますよね。
昔ながらの温かみがなくなっていく気がして、なんだか寂しいです。
このままだと、日本のいいところが次々となくなっちゃいそうで怖いです。
感想例③
私も子供の頃、雪が降った日は、学校から帰るなり外に飛び出していって、かまくらづくりに夢中になりました。
でも毎回うまくいかなくて、ドーム型の天井を作ろうとすると必ず崩れちゃって、結局はちっちゃい雪だるまを作って諦めていたなぁ。
きちんとしたかまくらを作るには、雪の質や積み方、気温との関係など、けっこう知識と技術が必要なんですよね。
今の子供たちにも、スマホの向こう側の世界だけじゃなく、雪の感触や冷たさ、友達と力を合わせて何かを作り上げる喜びを、思い切り味わってほしいなって思います。
手袋が濡れて指先が冷たくなったり、思い切り遊んだ達成感を感じたり、真っ白な雪に囲まれた不思議な静けさって、画面越しじゃ絶対に味わえないものですから。