職場の教養|有望株
有望株
証券業界では、将来、株価が上がると見込まれる会社を「有望株」と表現します。
この表現は一般化し、将来活躍しそうな若手スポーツ選手や社員にも使われるようになりました。
一般的に、株式投資は購入した株の価格が上がった時に売却し、利益を得ることを目的としています。
そのため、利益の高い株を選ぶ意図が働くようです。
競技スポーツにおいても常に競争があり、将来的な優劣を予見する必要があるという点で、株式投資と共通しています。
会社において「有望株」という言葉が使われる背景には社内競争があります。
しかし、会社は複数の人が協力し、長所を発揮し合い、欠点を補い合うことで、より大きな成果を生み出すために構成されています。
したがって、社員同士は単なる競争相手というよりも、協力する仲間であるといえるでしょう。
個々の能力を最大限に引き出し、チーム全体の力を高めることが重要です。
互いに協力し合い、より社会に貢献する働きを目指したいものです。今日の心がけ◆互いに補い合いましょう
職場の教養 2025年2月号
感想例①
ビジネスの世界から生まれた表現が、スポーツや人材育成の分野にまで広がっているのは、言葉の持つ力を感じます。
確かに、競争があることで自分の能力を磨くきっかけになりますし、切磋琢磨して成長していくのは素晴らしいことです。
ただ、最終的にはチームとして協力し合い、全体で成果を出すことが大切だと改めて感じました。
「有望株」と呼ばれる人材も、周囲のサポートがあってこそ真価を発揮できるのだと思います。
個々の強みを活かしつつ、欠点を補い合う環境があることで、結果的に組織全体が強くなりますよね。
もっと同僚の長所に目を向けて、それを引き出せるようなコミュニケーションを心がけたいです。
チームで成長していくことが、社会に対してもより大きな貢献につながると感じます。
感想例②
「有望株」という表現には、人を評価・選別する冷たさが潜んでいると感じました。
誰かを「有望」と判断する時点で、その反対の「有望でない」人材を作り出してしまう危険性があります。
株式投資の世界の言葉を安易に人材育成に転用することには、違和感を覚えます。
人は株のように単純な価値基準で測れるものではありませんし、測るべきでもないでしょう。
むしろ、一人ひとりの多様な可能性を認め合える職場づくりこそが必要だと思います。
会社やスポーツチームが長期的に成功するためには、全員がそれぞれの役割で輝ける仕組みを作る必要があるのではないでしょうか。
感想例③
「有望株」という言葉が、いつの間にか職場やスポーツで使われるようになったという話、面白いですよね。
これを読んで思ったのは、私たちはつい「人を株のように評価しがち」だなってことです。
この人は伸びそう、この人はどうかな、みたいに勝手に将来を予想してしまう。
でも、株とは違って、人って環境やタイミングで大きく変わるものですよね。
むしろ、「有望株」に見えなくても、努力次第で大きく成長することもあるし、逆に過度な期待で萎縮してしまうこともあると思います。
大事なのは、目の前の一人ひとりの「今」をちゃんと見て、そこからどう成長を引き出すかなんじゃないかなと思いました。
私自身も、つい周りを「将来性」で見てしまう癖があるので、まずはその人の良いところに目を向ける習慣を作りたいです。