職場の教養|ご安全に
ご安全に
危険を伴う製造業や建設業などの業界では「ご安全に」という挨拶が使われることがあります。
Mさんの勤める建設会社では、「今日一日、ご安全に」と互いに言葉をかけあって朝礼を締めくくり、仕事がスタートします。
ある日、Mさんがこの挨拶の由来について先輩に尋ねてみると「高い所で作業をすることが多い現場では、いつ事故が起きても不思議ではない。だから、昔からお互いにご安全にという言葉をかけあってきたんだ」と教えてくれました。
どのような立場でも、任された仕事に対する責任があります。
それは会社内の役職や役割に応じた責任、お客様に対する責任など、様々です。
建設業では、請け負った建物の出来栄えはもちろんのこと、事故や怪我なく、無事に仕事を終えることも、仕事の大切な責任の一つと言えます。
今朝も朝礼で「今日一日、ご安全に」と挨拶し「安全第一を心がけ、しっかり仕事に取り組もう」と意欲を燃やして現場に向かったMさんです。
今日の心がけ◆安全意識を持ちましょう
職場の教養 2025年3月号
感想例①
「ご安全に」って、ただの挨拶じゃなくて、仲間同士で安全を意識し合うための大事な言葉なんだなって改めて思いました。
現場では、一瞬の気の緩みが事故につながることもあるし、どれだけ経験を積んでいても「絶対に安全」なんてことはないですよね。
だからこそ、こうやって毎朝「ご安全に」って声を掛け合うことで、気持ちを引き締めるスイッチにしたいなと感じました。
特に、「無事に仕事を終えることも責任の一つ」っていうのは、本当にその通りだと思います。
いい仕事をするのはもちろん大事だけど、それと同じくらい、全員がケガなく家に帰ることも大事。
どんなに立派な製品を作っても、誰かがケガをしたら意味がないですからね。
「安全第一」って当たり前のように言われるけど、やっぱり現場の一人ひとりが意識し続けることが大事なんだと改めて感じました。
今日はいつもよりちょっと気持ちを込めて「ご安全に」って言おうと思います。
感想例②
「ご安全に」って言葉、すごく大事な挨拶だけど、それだけで本当に安全が守れるのか?ってちょっと考えさせられました。
「いつ事故が起きても不思議じゃない」っていうのは、たしかに現場ではリアルな話です。
でも、そもそもそんな状況を変えなきゃいけないんじゃないかとも思うんですよね。
自分たち一人ひとりが注意するのは大前提だけど、それだけじゃなくて、もっと設備や作業環境の面からも「そもそも危ない作業を減らせないか?」って考えていくのも大事だと思います。
たとえば、高所作業の回数を減らす工夫をしたり、安全装備をもっと充実させたりとか。
昔からのやり方も大事ですが、安全のためなら、新しいやり方をどんどん取り入れていくべきなんじゃないかと思います。
本当に安全な現場を作るために、「ご安全に」っていう言葉だけでなく、実際に何ができるのかを考えていきたいですね。
感想例③
「ご安全に」って、現場だけの言葉かと思ってたけど、日常生活にも通じる考え方だなって思いました。
現場ではヘルメットや安全帯をつけるのが当たり前だけど、よく考えたら、日常でも「危ないことに備える」ってめちゃくちゃ大事ですよね。
例えば、道路を歩くときにちゃんと左右確認するとか、重い荷物を持つときに腰を痛めないよう気をつけるとか。
仕事の安全管理と同じで、「何かあってから」じゃ遅いので、普段から意識しておけば、防げるケガや事故って意外と多いんじゃないかなって感じました。
それに、家族にも「ご安全に」って気持ちを持つのはいいなと思いました。
家を出るときに「いってらっしゃい」って言うけど、あれも結局「今日も無事に帰ってこいよ」っていう意味ですよね。
そう考えると、「ご安全に」って、現場だけじゃなく、もっと広い意味で使える言葉なのかもしれません。